新都玖波 露草の巻

連句表紙頁

平成17年9月27日〜10月26日     

露草の巻
吟人
1 発句 露草に道任せ行くひとり旅  山穂 秋 
2 栗菓子買えば加賀の雨降る 影左
3 相伴 十六夜の門訪のふや国学者 不易
4 第四 伽羅の香遺し一騎駆け行く 涛青
5 花火終え月の高さや古戦場
6 折端 崩し寄り添ふ氷白玉
初折り裏
7 折立 赤き糸手繰り目覚める空きボトル
8   細き指にて冷えた手つつみ
9 ぼんやりと駅舎の灯り海近き
10 花前 春一番に胴間声鳴る
11 風過ぎて花人もまた花に酔う
12 折端 居心地わろき春雨の宿
名残の表
13   背をむけて築山眺むる奥坊主 
14 まろび直せぬお端折の丈
15 松虫や足軽の子ら椀叩き
16 寝かしつけたり新酒口切り
17 月は満ち欠けたる影に薄花
18 折端 荒磯に群れて鳴かぬ冬鳥
名残の裏
19 折立 したり顔家宝の茶器に現はるゝ 
20 摘み忘れたる紫紺一輪
21 雨上がり空が顔出す水たまり
22 花前 浮き立つ女(ひと)も陽炎のなか
23 私語(ささめごと)花の褥に眠り猫
24 挙句 淡雪消えて手紙着く頃

Windows IE5.5以上でご覧の方は、縦書きでご覧いただけます

こちらで既巻をご覧いただけます。