猩猩の巻            

連句表紙頁

平成10年2月4日成就  
の巻
吟人
1 立句 猩猩の杓を落とすや秋の暮れ  不易
2 月影宿せよ司馬の来ぬ間に 涛青
3 第三 うたた寝し葡萄畑に転げ入り 山穂
4 第四 春雷轟き虫も急ぎて 海市
5 鮎汲みの大河に余る雨簾 不易
6 折端 すね長き孫とあおぐ大文字 涛青

7 折立 誰想う襟抜き近し蒼きうなじ  山穂
8   囲炉裏で語りし父の面影 海市
9 山は荒れ畑は人手に三代目 濤青
10 花前 知らぬふりする辻の朧夜 不易
11 静かなり妻とそぞろの花の下 海市
12 折端 ヒースの丘に野遊びの乙女 山穂

13 裏入 ピート燃ゆ渓谷二村祭哉  不易
14 アップルジャムはママの手作り 海市
15 月冴えてドーヴァーの壁白く海峡越ゆ 涛青
16 高嶺颪に漁り網曳く 不易
17 オーロラの彼方に遥かな少年の日 山穂
18 折端 行く手を阻む大アリ喰い 涛青

19 折立 賽の目に南米双六新天地  海市
20 掴み損ねたビッグサンダーマウンテン 山穂
21 未練酒仰ぐグラスや不覚にも 不易
22 花前 鄙にも在りや竹林の友 海市
23 三味と笠花の根方にうち置かれ 涛青
24 挙句 一片ごとに水温む夜半 不易