連句表紙頁

自己解釈

評者 山穂


大変お待たせいたしました。暦も変わり、気持ちも新たに新巻を始めさせていただき
たいと存じます。
後見人をお引き受けいただきました涛青さまをはじめ、皆さまのお力をお借りして最
後まで頑張ってまいる所存でございます。皆さま、どうぞよろしくお願い申し上げま
す。
それでは、不易さま、発句をよろしくお願い申し上げます。

1,ご指名により発句を賜りまして恐悦に存じます。
新巻、よろしくご差配頂けますようお願い申し上げます。
お暑うございます。この暑さの中、皆々さまには良くお集まりで大儀なことにございます。まずは、手土産に持参致しました旬の鯒の洗いを召し上がっていただきながら、一献傾けつつ、ゆるゆると参りましょうか。まずは席入りご挨拶。宗匠さま、いかがでしょうか。  易 拝
不易さま、早々にお送りいただきまして大変恐縮でございます。発句、いただきました。私事で申し訳ございませんが、本日夕刻祝事がありまして、その席でまさしくこの句のような涼しさが添えられた真鯒を、パクリ、パクリと堪能してまいりました。全くの偶然ですが、ただ今不易さまの発句を拝見しまして感激しております。
「涼」と「日照り」という語句を対照的に巧みに用いて、涼しさを際立たせる技法にはさすがにお師匠さま、感服いたしましてございます。発句として申し分ございません。素晴らしい句をありがとうございました。
さて、皆さま、いよいよ新巻がスタートいたしまして、緊張気味の宗匠ではありますが、冷や汗かきながら蒸し暑さにも負けず、爽やかにまいりたいと存じます。お次は濤青さまでございます。脇の句をよろしくお願い申し上げます。山穂

2,お手柔らかにお願い致しまする。マゴチはおいしゅうございまする。夏場は、洗いにして氷に載せていただく と、もう鯛をも凌ぐ涼味でございますなー。喉も渇いてきます。ゴックン。宗匠さまはもう召し上がられたのございますか。こちらは話だけで残念でござりまする。それはさておき、肝心な脇句でございます。
お客様が鯒をお持ちになり饗応してくれようとは、これは主客転倒、恥じ入ります。そこで、お客を茶化すことにしました。打ち水をしてお迎えの準備をしていたところ、鯒を下げた染みいるようないい 声のぼて振りの魚屋がきた、と思ったら、あなたでしたかと。お若い方のために、棒手振りは、天秤棒を担いだ物売りのことです。いかがでしょうか。お目こぼしのほどを。涛青 拝
涛青さま、お早い付けをいただきまして大変恐縮でございます。お返事遅くなりまして申し訳ございませんでした。脇の句、いただきました。誠に結構でございます。涛青さまならではの辛口ユーモアが溢れ、二句一意一体となる脇の句のお手本となる亭主の挨拶の句をいただきました。「滲みる」という語句が、打ち水と声にかかって相乗効果をあげ、情景豊かに演出されております。早くも座を盛り上げていただきましてありがとうございました。

3,さて、お二人のお師匠さまの秀句の後、なんとも困り果ててしまいましたが、三句目、転調して続けさせていただきます。
滲みいるような素晴らしい声の持ち主は、成功して大舞台へとかけ上って行った。そして、喝采の嵐は鳴り止まず、人々の心を揺さぶり続ける。
本日未明*より、列島を震撼させた大事件につきましては心を悩ませるものでございます。世界平和を祈る気持ちも込めました。余計なことで申し訳ございません。*注 7月5日北朝鮮によるミサイル6発発射の件
影左さま、大変お待たせいたしました。四句目は月の定座の前句となります。秋を出していただけましたら幸いでございます。よろしくお願い申し上げます。

4, 宗匠さまの勢いのよいアヴェ・マリアのソプラノに圧倒され 音の世界から抜け出せずじまいとなりました。音そのものを離れます。
 オペラと言えば、ヨーロッパものとばかり考えておりましたが、モンゴルのオペラが日本人に人気らしいとの噂もあり、一度は、聞いてみたいなーと憧れています。
 広々としたモンゴル草原を馴染みの愛馬にまたがって自由に駆け巡る少女は、広大なモンゴルの秋空のように澄み渡ったソプラノで、いつの日か、モンゴルオペラのプリマドンナに成るやも知れません。
 野性味溢れる少女が、モンゴルオペラの舞台に立つ日にはぜひともモンゴル流アヴェ・マリアを聞きに出かけたいものです。
 西洋から東洋へ引っ張ってみました。宗匠さま、宜しくお願い致します。
台風や大雨洪水など、各地で被害が大きく出て心配ではございますが、皆さま、お変わりなくお元気でお過ごしでしょうか。
影左さま、四句目、いただきました。早々にご再送いただきましてありがとうございました。無理を申し上げまして大変恐縮しております。
広大なモンゴルの大草原を逞しく駆け巡る少女の姿、なんとも瑞々しい光景ですね。
モンゴルの子供達は、かなり小さい頃から当たり前のように馬を乗りこなして大人の手伝いをしていますよね。厳しい自然のなかで逞しく成長して行く姿は人々に感動を与えます。
屋内の舞台から野外の広大な舞台へと、新たな展開を生み出していただきました。モンゴルの秋の空はどんなに美しく壮大なものでしょうか。モンゴルのオペラも一度聞いてみたいですね。興味深いお話しをありがとうございました。美しい秋の空から間もなく、月が出てまいります。
それでは涛青さまの出番でございます。続けて月の句をよろしくお願い申し上げます。
またまた余談ではございますが、家の近所では昨日から七夕祭りが開かれています。今日は早くから催し物が行われ、子供達の賑やかな声が町中に響きわたっています。小さな女の子の浴衣姿はまた、なんとも愛らしいものです。また一昨日には、家の前の樫の木から気の早い蝉の鳴き声が聞こえてきました。梅雨明けもあと十日足らずでしょうか。夏の風物詩に感謝して、夏本番の暑さに負けないように頑張らねば、と思った次第でございます。

5,えらいところへ飛びました。モンゴルの横綱がまた誕生するやも知れぬ時宜に かなった句かと思います。
広大な草原。空には群ら群ら羊雲が出ている。地上には群ら群らと雲とみまご うように羊が眠っている。ここは天上なのか地上なのか判然としない。だが、 照らす月はひとつ。
理に落ちた句です。
よろしかったでしょうか?
李白の詩の「靜夜思」にある疑是地上霜 うたごうらくはこれ地上の霜か
に想を得ています。

予断ですが、高名な詩「静夜思」は、本朝とかの国では若干違うようです。
本朝
牀前看月光,
疑是地上霜。
舉頭望山月,
低頭思故。

かの国
床前明月光,
疑是地上霜。
舉頭望明月,
低頭思故。

底本の相違のようです。 日本では『唐詩選』(明・李攀龍) かの国では 『唐詩三百首』(清・塘退士)を重んずるためと思われます。
李白:(701〜762年)盛唐の詩人。字は太白(明けの明星の意)。

そこで戯れ歌
悄然看月給 しょうぜんとしてげっきゅうを見る
疑是紙上誤 うたごうらくはこれ紙上の誤りではないかと
挙頭恨社長 こうべをあげて社長を恨む
低頭思債  こうべをたれてローンをおもう 

涛青さま、お早い付けをいただきまして、恐悦至極に存じます。五句目をいただきました。
大変ゆったりとしたやわらかな語調ですが、句の頭に「むらむら」という仮名使いの語句を用いて、句全体にリズム感がありますね。大草原の静夜に雲と羊が、また天地の境がどのように映し出されているのか、とても面白い情景を想像させてくれます。
このような情景を一度見てみたいものです。
「月ひとつ」は月の存在を際立たせ、これ以上にない明るさと輝きが表現されていると思います。こういう月の出し方もあるのかと、感嘆いたしました。大変高度な技を何気なくご披露いただきまして、さすがは涛青さま、ありがとうございました。

「静夜思」をひねって世相斬り。月光と月給、地上と紙上、明月と社長→ローン。これには大笑い、師匠、まいりました。
こういう辛口の詩を作れるのは、人生の経験を深く積んだ方でなければできませんね。
また、鋭い目を世の中にずっと向け続けていなければ。こういった鋭い感覚を連句に生かして行かなければならないのですね。未熟な身には大変勉強になりました。心から感謝を申し上げます。
私事ではございますが、「静夜思」は私の母が大好きな詩でして、昔、何度か読み聞かせてもらいました。
漢詩には素晴らしい教えが多いのに、機会があったのに、私も幼少期からもう少し真剣に勉強するべきだったと深く反省しております。で、大変ですが、ただ今猛勉強中?でございます。


それでは不易さま、お待たせいたしました。初折の端、六句目をお願い申し上げます。
秋をもう一句お続けいただけましたら幸いでございます。

6,うっとうしい時候ではございますが、皆々さまにはお元気のご様子。一巻、テンポよくお運びで喜ばしい事に存じ上げます。
流れを留めることなくと思いますが、皆さまの付け運びのよさに、易、些か焦ります。何はともあれ続けてみました。宗匠さま如何でしょうか。
あの群雲は羊(雨)雲か?「月に叢雲・花に風」の喩えどうり、あの月ももうすぐ隠れてしまうのか。 もっとも、雨降りはもちろん、雲が多いのも困るが、月が明る過ぎてもままならぬ。と思案顔で夜空をみあげるこの男、子供等にせがまれて今朝早く七夕飾り用の竹を伐りだしたのだか、明日の天気が気になる。納屋の脇には月光をあびた青竹が立て掛けてある。  

濤青版・李白「静夜思」拝見、上々に御座いまする。いやはや破顔。作者名は李太白に因み、心太白ではいかがでしょうか。季節柄、涼趣があってよろしいかと、白いトコロテンですね。         易 感心
不易さま、六句目をいただきました。お早い付けをいただきまして、お心遣いをいただきまして誠にありがとうございました。頼りない宗匠にはこの上ない大きな励みとなりました。深謝申し上げます。

壮大な自然界から人々の生活が息づく温かな情景へと展開していただきました。月光をあびて静かに時を待ち、置かれた青竹からは瑞々しい香りが伝わってくるようです。どこか懐かしさも覚え、昭和の時代を彷彿とさせた映画のひとコマが映し出されているようです。

今夜は満月。皆さまはご覧になられましたか?ひと時ですが、流れる雲の合間から見事な明月が見えました。そして七夕を迎え、何処かの家ではこういう光景が見られたのでしょうか。昔は当たり前のようにありましたよね。
溢れる親の愛情、膨らむ子供等の夢。美しく清らかな情感を見事に折端に添えていただきました。ありがとうございました。

さて、ここからは初折の裏入りでございます。影左さま、よろしくお願い申し上げます。「多少の興を起こしておもしろく」ということで、季もご自由に、影左さまワールドで新たな展開を繰り広げてくださいませ。

7, 満月ですか。宗匠さまはよく月と語り合う時間を大切にされていらっしゃるようですね。
 不易さまの七夕の竹からは、いつも折り目正しい日本人の生活の香りを大切にされる様子が伝わってきます。
 現代人よ、日常生活の忘れ物をしないように!
 気品と親心あふるる秋の句を前にしばし悩みましたが、ふと、庶民的な忘れ物が思い出されした。
 織姫彦星の天の川を挟んでの年に一度の逢瀬もロマンチックでいいですけれど、こちとらは、日銭商売であっちの町こっちの村を船で渡って行き来する安商人。
真冬の渡しは、寒いのなんの。船頭も舟も向こう岸に行ったきり、まだ戻って来やしない。
おお、さぶ〜!暖をとる焚き火だって、もう炭火になっちゃうぞ。こうなったらそこな兄さん、
竹筒の酒でも炙って冷えた身体を温めようや。えっ、もういいお燗ですって。
じゃ、この干物でも肴にぐいっといこうか。

 お月さまにも増して、竹葉のお好きな宗匠さまの懐に飛び込んだ七句となりましたが、いかがでしょうか?
影左さま、お忙しいなか、またまたお早い付けをいただきまして恐悦至極に存じます。初折の裏入り、七句目をいただきました。場面を移して新たな展開を生み出していただきました。語調よろしく、人々が力強く生き生きと生活する様が映し出されています。中七の「炭火で焦がす」に、人の情愛、温かな会話が表現されていますね。今まさに、自分がこの囲いの中にいて一緒に燗酒を酌み交わしているような錯覚に陥りました。見透かされてしまいましたね。懐に飛び込むなんとも粋な句姿に、まいりました。影左さまの独特な世界をご披露いただきましてありがとうございました。

8,皆さまのお心遣いをいただきまして、テンポ良く、順調に進行しております。深謝申し上げます。
この調子で楽しみながら、軽やかに進んでまいりたいと存じます。
それでは、続けて八句目を継がせていただきます。
しぐれてきましたなー。これはありがたや。冷えた身には炙った燗酒と干物がこたえますなー。そういえば、この薪を売り歩いていた大原女も行き交った大原女もみな、なんと健気でめんこいことで。そんな姿を見れば寒さもちっとは紛れるってもんです。
これは恋の呼び出しになりますか。お後は再び不易さまにご登場いただきます。またまたぐっと胸に響く句を期待しております。九句目、何卒よろしくお願い申し上げます。

9,宗匠さま 快調なテンポで喜ばしい限りです。
この波に乗り遅れまいと必死の易めにございます。
つづきいかがでしょうか。
風のうわさに京まできたが、その先の手掛かりはぷっつり途絶えて。折からの片時雨。このお天気雨のように、片や時雨れて片や晴れ。こころの内もままならぬ。大原女の声も途絶えて行過ぎる。
恋を所望との仰せでしたが、中々に難かしゅうございました。少し淡い感じになってしまいましたが、こんなもんでいかがでしようか。
拙句は、大原女を烏丸辺りの点景としていますが、面影を慕ってやって来たのは大原女さん自身でも思いは広がります。宗匠さま 由なにご解釈いただけますよう。
不易さま、お忙しいなか度々ご登場いただきまして、お早い付けをいただきまして大変恐縮しております。
九句目、いただきました。大変結構な恋句のお返しに感激しております。誠に勝手なお願いを申し上げまして、前句が中途半端な恋の呼び出しにもかかわらず、お応えいただきましてありがとうございました。何やら謎を残し、後に期待と広がりを持たせてくださいました。
「烏丸辺り」、語調の良さがきりりと光りますね。「春日部辺り」をどうしても思い出してしまいます。路地シリーズに続き粋で洒落たお師匠さまの十八番。最近ご無沙汰しておりましたので、なんだかとても嬉しゅうございます。

それでは続けてまいります。涛青さま、花前の句をよろしくお願い申し上げます。

10,所用で信州へ出かけており遅くなりました。
帰り来たれば、
何ごとも腹の立つよな暑さかな
でござりまする。
では、暑さにふやけた頭で十句目まいります。
花前ではありますが、今少しゆるやかな恋の流れに身をまかせまして、
烏丸大通りあたりには、若きおなごたちが今を春の盛りとこれ見よがしに肉体を誇示したグラビアポスターが氾濫して、行き交う人に媚びを売り撒いております。
詳しくは、当時のポスターが遺っておりますのでそちらで、(島原・三筋町 格子店前往来 洛中洛外図屏風部分(舟木本) 東博 重文)
今も昔も変わりは無く、慶長年間に開設された京都、島原遊郭・三筋町辺りは、それはそれは・・・でございましたなー。
花前にしては賑やか過ぎたでしょうか。どうも暑くて、むんむんしたものしか頭に浮かばず申し訳ございません。お次は宗匠さま故軽くいなされることと甘えております。
お暑うございます。皆さま連休をいかがお過ごしでしょうか?ここ数日の急激な気温上昇にはまいりました。
さて、涛青さまはご多忙のご様子ですが、早速お送りいただきましてありがとうございました。
花前の句、頂戴いたしました。強烈な「グラビアアイドル」の文字が目に焼き付いて離れません。花前にこのような面白さのある句はよろしいのではないでしょうか。一巻の流れに更に弾みがつきました。
そこで、花の句は次のように相成りましてございます。

11,古今東西、人目に立ちたい、ちやほやされたい、私が一番よ!という女心は変わらず、永遠に不滅です。これはまさしく今咲き誇る花と同じで、花、花、花と花盛り。旬の時を生きています。その娘にもそれぞれの生まれ故郷があり、そこに咲く花もまた人々の目を楽しませているのでしょう。

涛青さま、洛中洛外図屏風、拝見いたしました。見事でビックリいたしました。日本の文化は本当に素晴らしいですね。
またまた余談ですが、句の流れ、絵図から銀座にある白ばらというクラブがパッと頭に浮かびました。確か入口付近に日本地図が貼ってあり、客が自分の出身地のホステスさんを指名できるとか。なんかほのぼのとしているなー、などと暢気に感心した記憶があります。言い訳がましく苦し紛れではありますが、ここからヒントを得ました。
ちぐはぐな句でありますがどうかお許しくださいませ。

それでは影左さま、十二句目をよろしくお願い申し上げます。もう一句、春をお詠みくださいますよう、お願い申し上げます。

12, 花、花、花と花盛り。宗匠さまの華麗極まる花の句にて桜見物をすっかり堪能させて頂きましたので、後は、ゆっくりと里の宿で花見談義を楽しむ時間に自然と流れ込んでゆくのがよろしいようです。
 グラビアアイドルの競い合いには、凄まじさも感じる我が世代にとりましては、やはり里山あたりに咲き競っている桜の花見物の方が安心して眺める事が出来ます。
 見事に咲き揃った桜を楽しんだ後に向かうのは旅の宿。目をたっぷり楽しませた後の温泉は、格別です。花の咲きっぷりに酔いしれた余韻を仲間と語り合って湯から上がると、鄙びた宿では、獲れたての眼張を煮付ける香りが漂ってきます。湯上がりのお膳に真っ赤な眼張が並べば、再び、花見談義がいつまでも続くのでしょう。いかがでしょう? 宗匠さま、お手柔らかに。
影左さま、早々にお送りいただきましてありがとうございました。お返事おそくなりまして、大変恐縮でございます。十二句目、いただきました。誠に結構でございます。「赤眼張炊く」の鮮やかな赤、「宿の湯上がり」の透明感を感じさせる白。色の対比を巧く取り入れて、赤眼張の目がこちらをギョロっと睨みつけているような、ハッとする情景をユニークに表現されていますね。
語調もよろしく、またまた、影左さまの独特な映像の世界へと誘っていただきました。ありがとうございました。
余談タイムスでございます。(えー、ふざけてチャップリンのモダンタイムスを文字っております。)
眼張はどのようにしても美味しい、万能の魚でございますね。そのなかでも煮付けは最高!他の魚とは違う特別な味わいがございます。恥ずかしながら釣れたての目張を何度か煮付けましたが、美味しい魚はやはり鱗がしっかりしております。調理の前に相当手こずるものですが、これが格別な御馳走へ変わると思えばとやりがいもありますね。
ちなみに、東京湾の目張は友人に時折釣って来てもらいますが、小振りながらなかなかのものでございます。志摩半島の目張は濃厚な味わいでございました。うーん、なんだかすぐに食べたくなっちゃいましたねー。
それでは、ここからは名残の表へ入ります。お次は涛青さまにご登場いただきます。
十三句目をよろしくお願い申し上げます。またまたどんな面白く驚きの句が飛び出すのか、期待をしたいですね。

13,長雨せしまに歳を召しませんように。
それにしてもしっかりした梅雨空が続きます。涼しいので家にいる身にはよろしいのですが、出かけられる方にはうっとうしいことと拝察いたしております。
影左さまの、焼きから煮るに至って食欲を増す匂いが益々漂ってまいります。次の調理法に期待が高まります。
赤目張の大きな目に見据えられ金縛り状態で苦吟いたしました。
では、名残の初句。
夕餉の赤目張の煮たつ匂いが漂う湯上がりの隠れ宿の一室。手紙に恨み事を書き連ねていると、我を呼ぶかのように鳴く鳥の声。あれが恐らく呼子鳥というものならん。その声に恋しさが募り来て、恨みの文を破り捨ててしまう。
呼子鳥は、正体不明の、歌に詠まれた鳥で、古今伝授の三鳥のひとつ。鳴き声が人を呼ぶように聞こえるとされる鳥。季は晩春。
 山里へ誰をまたこは呼子鳥独りのみこそ住まむと思ふに 西行 山家集

春がもう一句になってしまいました。恋の呼び出しと見るか、鬼の債権取り立てから逃げる男とみるかはお次の方次第でございます。
よしなにお願いいたします。
追伸 嵐山光三郎著 「悪党芭蕉」を読みましたが、なかなか面白かったです。無理に悪党に仕立てようとしてますが、これは土台無理なことのようでした。編集者が付けたタイトルではなかったかと。
連句は難しい、素人にはまず無理である、と書いてあったのは、お主分かっておるのー、と好感がもてた。
芭蕉の最晩年の動向を、巻いた連句で読み解いていく手法は褒められていいでしょう。著者の新発見と評価できます。
芭蕉と後継を争う門人たちのそれぞれの思惑葛藤を潜めたものが連句に投影されているという、興味深い連句の解釈となっていて眼からうろこものでした。連句は言葉による格闘技だったんですな、芭蕉連中にとっては。よかったそんな中にいなくて。
涛青さま、十三句目をいただきました。春の句をお続けいただきましてありがとうございました。
鮮明な色の世界から不思議な感覚を呼び起こす音の世界へと展開していただきました。「恨みの文を破り捨て」はパンチが効いていますね。そして、意外な呼び声に振り向く様、人の心の動きが句の流れに添って見事に映し出されています。この後への広がりが出る演出をしていただきました。ありがとうございました。
連句は言葉による格闘技。わかる気がいたします。今のところは未熟な弟子が太刀打ちできない師匠ともがきながらの格闘、と言うところでですが。私個人のことで申し訳ございません。
またまた、余談タイムスでございます。(しつこい、とお叱りの声が飛んできそうですね)十数年前に愛媛県の松山で寿司屋に入った時のことです。興味津々で「貝が好きなので珍しくて美味しいものを是非」と注文しました。すると板前さんが、「まずはこれでしょう、ほい、夜鳴き貝」と。それは見た目は赤貝とほぼ同じ、味は甘く歯ごたえ抜群の逸品でした。正式な学術名は聞いても忘れてしまいましたが、「何故夜鳴き貝と言うのですか?」と質問したところ、「夜の海の中でこの貝殻がこすれて赤ん坊の泣き声のように聞こえてくるから」、なのだそうです。
呼子鳥、夜鳴き貝のように、人間がもつ情感を表す対象を自然界の中に見出す日本人の感性の素晴らしさに、あらためて感激した次第です。涛青さま、貴重なお話しをありがとうございました。
それでは、不易さま、大変お待たせいたしました。十四句目をよろしくお願い申し上げます。不易さまのお得意な、意外性のある句に大いなる期待を寄せまして、お待ち申し上げております。

14,宗匠さま 皆々さま  うっとうしい日がつづき、まいります。
長雨せし間にすっかり花のわが身も黴臭くなりました。
  「雨乞いの小町が果てや落とし水 蕪村」
まぁいずれは明けるのでしょうから、次句、奮起して続けます。
相手の呼ぶ声が聞こえるような未練な手紙に、つい戻ろうかとも思う気持ちを破り捨て、何があったかは知らないが、決然として出家を決めた尼さんをイメージしました。
句では男のお坊さんか尼僧かは限定してはいません。意外性をもたせよとの仰せなれど、語調の整った前句に恐れ入って御座います。この位でご勘弁くだされたく願い上げます。
「呼子鳥」の季を辞書などでは春とするものが多いようですが、文献によっては季を夏とするものがあります。これは古今伝授の三鳥の内、「百千鳥」を春、「稲負鳥」を秋としていることから、「呼子鳥」を夏として、郭公や時鳥のことと解釈しているようです。いずれにしても、本当のところは伝授を受けたものにしか判らないと云うところが秘伝なのでしょうね。
コチ、メバル、夜鳴き貝となにやらどうしても一献傾けたくなる話ばかりですが、これからは暑さの厳しい日が続きます、食欲をそそり夏ばてしないような美味しいお話も続けてお聞かせください。かしこ 
今年ほど梅雨明けが待ち遠しいことはありませんが、まだまだ雨模様が続きそうです。
皆さま、どうぞお気をつけてお過ごし下さいますように。
お師匠さま、十四句をいただきました。早々にありがとうございました。未熟な弟子ゆえ、身勝手なお願いばかり申し上げまして誠に申し訳ございません。お応えいただくお師匠さまのお気持ちに深く感謝を申し上げます。想像以上の意外な展開に感激しております。おかげさまでまた、面白い流れと広がりが生まれました。
上七句の「頭丸めて」から潔さ、強い意志がひしひしと伝わってまいります。静かな語調の句のなかに強い説得力を含む技法、お見事でございます。私も早く拾得したいと思っております。
また、古今伝授の三鳥の貴重なお話し、ありがとうございました。私はこちらももっと勉強しなければいけません。
しかし、頭を丸め出家するという境地はどのようなものでしょうか。
今をときめく?あのジダンも、美しく凛々しい顔立ちに潔く丸めた頭が一際目立っていますね。
丸谷先生でしたか、「坊主頭にマフラーを巻く」と言う句がございましたね。どうも個人的に坊主頭に惹かれる気がいたします。一度はしてみたい、憧れのようなものですね。
では先を急ぎましょう。皆さまのお力であっと言う間に終盤に近づいてまいりました。
不易さまのお言葉のように早く美味しいものをいただけますように、この勢いでまいりたいと存じます。
影左さま、十五句目をよろしくお願い申し上げます。

15、 梅雨の晴れ間の日曜日に我がマンション自治会は、恒例の盆踊り行事を挙行。
世間は豪雨に見舞われてひどい被害を被っている最中、なんとも運の良いタイミングで盆踊り大会は賑わったようです。ようですーーーと申しますのは、盆踊りを見にうっかり出向いたりすると自治会メンバーに掴まり、焼き鳥を焼かされたりやビール売りを手伝わされてしまうので自宅の部屋の窓から賑わいを聞くだけでやり過ごしました。
 という案配で、呑気自堕落を決め込んでいたところに登場したのが不易さまの決然として出家を決めた尼さん。こころして、十五句に参る次第です。
 あらゆる俗気を振り払い、邪念をぬぐい去り出家してみると、
以前には、それほど気にも止めなかった身の回りの風景が目に新鮮です。
 味気なかったお粥のなんと美味なることか。襖に描かれた目立たない夕顔の花も、その白い可憐な姿からかすかに香りさえ伝わってくるではありませんか。
 どうにか清楚な環境に身を置くことが出来て、新たな生活が始まったと安堵していますと、白き夕顔に哀れを感じてしまいます。
 夕方に花開くと言うその花の妖しげな儚さに、さっそく浮かぶ源氏物語夕顔巻。
夕顔を描いた襖絵から「心あてにそれかとぞ見る白露の光そへたる夕顔の花」なんて歌も流れ出てくる風情に心を奪われては、せっかく決断して山門に入ったのに、修行が足りません。
 この修行が足りない出家は、男性でも、女性でも構いませんが、さあさあ、粥をいただいて山紫水明の境地に一刻もはやく到達しましょう。宗匠さま、宜しくお願いいたします。
列島各地での大災害に心痛む思いでございますが、一刻も早く復興を祈るばかりでございます。気合いを入れ直して元気にまいりましょう。
影左さま、十五句目をいただきました。早々にありがとうございました。誠に結構でございます。襖絵から可憐な夕顔の香りがかすかに伝わってくるという表現方法に感服いたしました。このような嬉しい錯覚を起こす素晴らしい絵画にはなかなかお目にかかれませんが、若中やヂュフィなど無性に見に行きたくなりました。また、「香る」という語句が中心にあり、前の「襖絵の夕顔」と後の「粥の膳」を同時に巧く引き立たせていますね。
この句で前菜、主食、ご飯物と揃い、素晴らしいコース料理となりました。影左さまお得意の美食の三部作でございますね。

16,それでは、十六句目を続けさせていただきます。
時は秋へと移り変わり、思いっきり外へ飛び出してしまいました。
厳しい修行に堪えられずに逃げ出すのか、足りずに更なる修行を求めて彼の地へと旅立つのか。孤独な身の心細さを癒してくれる友は、なんと美しい実りの秋の風情であることか。間もなく月明かりもこの身に寄り添ってくれることだろう。
と、またまたこじつけの苦し紛れの句でございます。ご勘弁くださいませ。
再び不易さまにご登場いただきまして、月の句をよろしくお願い申し上げます。

17,今日はやっとよい天気になりましたが、お暑うございます。
宗匠さまにはご実家へお帰りの由、簡潔にまいります。
寿永の翌秋。一門の西海落ちの船出に乗り遅れ、熊谷次郎直実に討ち取られてしまった平敦盛の故事から、ご存知一の谷は青葉の笛のお粗末。
遅くなってすみません。お通し頂けますよう。

18,夏呆けで遅くなりました。どうも意識が集中できなくて困りものです。
手抜きから 大石も一度ぐらいは本気なり 
といった川柳が頭に浮かび、どうもハイミー不足で付けがうまくいきません。
耐震偽装の一件が尾を引き、木造の陋屋ながらも、大工の手抜きにあい、台風のたびに独りで筋交いをいれねば倒れてしまう侘びしさでございます。
宗匠さまお手柔らかに願います。
お暑うございます。昨日今日の気温上昇で、枝豆のようにすっかり茹で上がってしまった感じです。皆さまお変わりございませんか?
涛青さま、十八句をいただきました。早速のお返しありがとうございました。お返事遅くなりまして、また、この度の不手際、重ねてお詫びを申し上げます。
さて、十八句はまたまた師匠お得意の辛口ユーモアで、この暑さを吹き飛ばすよな世相斬りをしていただきました。これには寝ぼけも覚め、寝た子も起きますよね。

19,続けて十九目、まいります。
忍耐強い人なんです。でも、秋の嵐を乗り切ったものの、あちたこちらに隙間が残る。
侘びしさに暖を取ろうと餅でも炙ってはみたが、何ひとつ変わりはしない。身が凍る寒さになす術はなし。
「なにしても腹の立つよな暑さかな」「坊主頭にマフラーを巻く」のような洒落た句ができないんです。
打越すぎたでしょうか?先を急ぎますのでどうかご勘弁くださいませ。
それではお次は影左さまにご登場いただきます。大変長らくお待たせいたしまして申し訳ございませんでした。待ちくたびれていらっしゃったのではないでしょうか。廿句目をどうぞよろしくお願い申し上げます。

20, あきれる程に暑い日々、備前に撮影の仕事で出張して来ましたが、あちらも暑い日々に変わりはありませんでした。
 備前焼の伊勢崎淳さんの窯に、酒井田柿衛門、今泉今衛門、中島宏などの大御所をリーダーとする九州周辺の焼物作家グループ25名ほどの訪問旅行ご一行様が巡っておいでのところへ遭遇いたしましたが、まさに真夏の炎天下、ご一行様もさすがの暑さに音を上げておいででした。
その暑さの極みの中で、体力を消耗しきって帰りましたところに、宗匠さまの真冬の鼻凍るきびしさが待ち受けておりました。
 ボンヤリ頭をきりっと冷やして頂きましたです。では、続けます。
 身を切るような冬の風が、鼻を凍らせて吹き抜ける。オォ、このままじゃあ鼻が凍傷を起こして芥川の「鼻」になってしまいそうだ。酒で温める必要があるようだ。
おお、さぶうぅ〜、また雪が降って来た。そうか酒と言えば、この冬もまた氷室に新酒を保存する時期がやって来たか。
 外を見やれば雪野のうさぎの目が南天の実のように真っ赤ですね。あんたの目も赤いですって?いえ、わたしゃ、まだ酒は飲んでませんよ。
 東北地方の冬の風物詩です。いかがでしょうか、宗匠さま? おてやわらかに。
皆さま、お変わりございませんか?
影左さまの仰る通りのあきれる程の暑さに、口から心臓が飛び出してしまいそうなくらいにヘトヘトです。
影左さまにおかれましてはこの暑さのなか、遠方へのご出張大変お疲れさまでございました。早速のお返しをいただきましてありがとうございました。廿句をいただきました。苦し紛れの前句に、展開良くお付けをいただきまして御礼を申し上げます。
以前お作りになられた桜えび、今巻十二句目の赤眼張と、影左さまならではの視点、ユーモラスな様々な目の表現の技法に感動いたしております。
いよいよゴールも間近、残すところ四句となりました。あと一息です。暑さを吹き飛ばして一気に進んでまいりましょう。
それでは涛青さま、この巻では最後のご登場となります。廿一句目をよろしくお願い申し上げます。

21,  暑き日を海に入れたり最上川  
海に放り込みたくなるような暑いお日様です。
今日は台風の影響の雨で凌ぎやすくなってますが、後が怖いです。
涼しげな影左さまの句に救われる思いですが、後を付けねばならず苦吟いたします。
雪にウサギの赤い目とくれば、白と赤、紅白、お目出度い、と順に行きます。
米寿の祝いと人は言祝いでくれるが、目もかすみ、歯も欠けて、何がうれしいものか。目の前の鯛も噛めずにしゃぶらねばならぬとは情けない。歳はとりたくないものだ。
老人の世迷い言とお目こぼしを
後は、出番がないので高見の見物、洞ヶ峠と決め込ませていただきます。
台風の動きが気になるところですね。被害が出ない事を祈るばかりです。皆さまもどうぞお気をつけてお過ごしくださいますように。
涛青さま、廿一句をいただきました。早々にお送りいただきましてありがとうございました。暑い日々のなかでも、辛口トークは益々冴えていらっしゃるようです。
「歯も欠けて」「しゃぶる鯛」はとても強烈な印象を受け、悲哀さを含むこの情景を想像いたしますと泣き笑いの顔になってしまいます。
お師匠さまには今巻最後の句をビシッとお決めいただきました。お疲れさまでございました。この後も満了までどうぞ高いところからご声援をお送りいただきますよう、
よろしくお願い申し上げます。
不易さま、大変長らくお待たせいたしまして申し訳ございませんでした。今巻の最後のご登場となります。花前の句をどうぞよろしくお願い申し上げます。

22,山宗匠さま 暑くなったり涼しくなったりと気候が一定しませんが、体調にはお気を付けあそばされますように。
さて、迂生今巻最後の句とあいなりました。如何でしょうか。
巻子はゼンマイの別称。「乃」の字は江戸の遊び絵などに見られるように、その形体から腰の曲がった老人が杖をつく様に見立てたもの。春野辺のゼンマイの「のの字」の様を前句のよねの祝いのお方に被せてみました。
魚の中でも一際骨の硬い鯛よりも、老人にはゼンマイの佃煮などいかがでしょうか。
季語がふたつ重なりますが、花前なのでお許しを。
お通しいただけますれば、残り二句、迂生も濤青さまともども
筒井を極めこまさせていただきまする。
不気味な台風は去ってくれましたが、明日からまた猛暑が襲ってくるかと思うと恐ろしいですね。
皆さま、ご自愛のほどお過ごしくださいますように。
不易さま、十七句目では大変ご面倒をおかけいたしまして申し訳ございませんでした。
花前の句をいただきました。ご多忙中、早々にお付けいただきましてありがとうございました。
大変結構な花前の句でございます。上と下の句の対比がユニークかつ新鮮さあふれ、前句・涛青さまとの見事な連携プレーに脱帽でございます。
大変お疲れさまでございました。暫し休息をお取りいただきまして、最後までお見守りくださいますよう、お願い申し上げます。師匠お二人お揃いで、どうぞお手柔らかにお願い申し上げます。
余談でございます。
一昨日の夜、台風が来たらせっかくの月が見られないと思い、満月には少々足りていない月を飽きずに眺めておりました。西の空にぽっこりお月様が皎々と、また、星もずいぶんと輝いておりました。この時期の流れ星を見たい!と思っていたところ、南の空に大きな星が流れて行きました。感激のあまり、流れてから願い事をしたのですが遅かったかなー?願い事は果たして叶うでしょうか。
それでは影左さま、今巻最後のご登場となりました。花の句をよろしくお願い申し上げます。影左さまの独特な花の世界を楽しみにお待ちしております。

23, 日本名物の台風も季節のめぐりでこの国に住む者としては、仕方ないとあきらめていますが、夏はやっぱり、海か山で過ごすのがいちばんです。春もやっぱり海か山、不易さま廿二句の野に出てみれば郷愁とともに感じられる生命讃歌、日本人で良かった。老若男女問わず四季の自然の移りかわりと出会えるうれしさがあります。
 しかし、都会では日本人の心は、失われがち。特に人生の先輩であるお年寄りや恩師への感謝のこころがどっかへ行ってしまっている昨今、不易さまに引き出して頂きました柔らかき日本の春の野の景色に感謝の季節をのせてみました。
 日本の桜の季節は、ただ花見に酔い痴れるだけでない人生の節目の季節でもあります。高校生も大学生も学び舎を飛び立つ季節。旅立つ喜びと別れの悲しみと、ちょっぴりの感謝(?)
 折からの春風に見頃となった桜の花びらがひとひらふたひら枝から別れてゆく様もひとりひとりが卒業する時を表しているように感じる季節の謝恩会。時代とともにその風景も様変わりしてはいるものの当世風の感謝の心を期待し、花の句に託してみました。いかがでしょうか?宜しくお願い致します。
昨夜の満月は見事でございましたね。幸運なことにまた大きな流星に遭遇できました。
台風一過で空が綺麗に洗われて、珍しく星の瞬きがはっきりと見えました。皆さまも今夜あたり、一時夜空を眺められてはいかがでしょうか。
影左さま、早々に素敵な花の句をありがとうございました。影左さまの優しいお気持ちが伝わってまいります。「花こぼれ」はやわらかさ、「時止まるまま」はやさしさ、「謝恩会」は温かさと懐かしさ。美しく長閑な情景に心洗われ、温かな情感が吹き出
してくる思いでございます。

24,それではこの巻最後の句を次がせていただきます。
皆、新しい世界に飛び出して行く季節。感謝や希望を込めて「何事もええじゃあないか」と踊り浮かれましょう。思い思いの春を祝いましょう。決して恩師にこわーい御礼返しなどしてはいけませんよ。
皆さま、お許しいただけましたでしょうか。挙句をビシッと決められなくて申し訳ございませんでした。

宗匠の大役に不安を抱きながらスタートしましたが、皆さまのお力と励ましのお言葉ををいただきながら、「日照り鯒の巻」は無事満了の運びとなりました。皆さまには心から感謝を申し上げます。途中、不手際で進行を滞らせてしまい、大変ご迷惑をおかけいたしましたことを深くお詫び申し上げます。