イングリッシュ・ガーデン訪問記

バラの園

モティスフォント・アビー・ガーデン
Mottisfont Abbey Garden
英国王立バラ協会ガーデン
The National Rose Society:
The Gardens of the Rose

開園期間
入園料
交通手段

モティスフォント・アビー・ガーデン
Mottisfont Abbey Garden

ロンドンの南西、ハンプシャーにあり、初夏には350種以上の優雅なオールドローズが咲き乱れるバラ園をもつことで有名。
13世紀初頭創建という邸館を中心に、芝や樹木で構成される広大な緑の庭園が広がり、レンガ塀で囲まれたバラ園はそのほんの一片にすぎません。といっても、1000坪以上はあります。
20年ほど前に、世界的なバラの大家、グレイアム・トーマス Graham Thomasのバラのコレクションがここに収められ、彼が設計をして現在の姿に。1957年以来ナショナルトラストが管理。

4月〜10月は12:00〜18:00または日没が早い時期は夕刻、木・金は休。
6月初〜7月初のみ12:00〜20:30、無休。最終入場は閉園の1時間前
£4(800円弱。バラのシーズン中は£5)
ロンドンから鉄道でラムズィ Romsey まで行き(約1.5時間)、そこの駅からタクシーで15分ほど。

訪れたのは7月2日。残念ながらオールドローズのシーズンはすでに終わり、何日か続いた雨と風で、ちょっとバラがかわいそうな姿になっていました。
にもかかわらず、残っているバラだけでも、このガーデンの静かで上品な美しさを十分に味わうことができました。ことにやさしい色合いの他の草花やきれいに刈り込まれたツゲの緑のボーダーとの取り合わせが見事。
6月中頃のオン・シーズンにぜひもう一度訪ねたいと思います。

ランチは館の中に食堂があって、それほど待たないで席に着けます。日本人の団体と鉢合わせしないかぎりは。
見物客はほとんどがイギリス人のお年寄りでした。年老いた夫婦や友達同士がいたわりあいながら広い庭を歩き、楽しそうに食事をしている風景は何とも心温まるものでした。
高齢者や足の不自由な人のために、よくゴルフ場で見るような数人乗りのカートを入口〜バラ園間で運転。
売店もかなりの充実ぶりで、ナショナルトラストの製品を多く扱っています。

[注意]
気をつけたいのは、ラムズィの駅からの交通手段。
定期バスはなく、タクシー乗り場らしき場所でいくら待っていてもタクシーは来ません。
私たちは近くのスーパーで電話番号を聞いてタクシーを呼び、帰りの分も降りる時予約を入れておいたので事なきを得たのですが、そのド田舎の駅にはじめて降りたった時は、ちょっとあわてました。
ちなみに帰りのタクシーに(泣きつかれて)同乗させてあげた日本の女の子二人は、ラムズィより手前のサザンプトンセンター止りの列車で来たため、そこ(かなり大きい駅らしい)からのタクシーにとんでもなく遠回りをされ、法外なお金を払わされたとか。
トラブルなくいきたい方には、ロンドンのバス会社が募集している庭園巡りのツアーにのっかることをおすすめします。

服装は、夏といえどもかなり涼しいので、上衣ないしはカーディガン、または軽いコートなどを必ず携行のこと。できたら雨傘も。靴はヒールのないものを。

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英国王立バラ協会ガーデン
The National Rose Society
The Gardens of the Rose

エリザベス皇太后を総裁とする英国王立バラ協会は、1867年創立。世界中に2万人の会員を擁する最古の植物専門の協会です。
そのTNRSが運営するこのバラ園では、原種バラ、オールドローズからモダンローズまで、1700品種のとてつもないバラのコレクションが見られます。
広さは12エーカー(1万4700坪)。
ロンドンの北、18マイル(30キロ弱)のセント・アーバンスの郊外にある都市型の庭園。

6月中旬〜10月下旬の月〜土は9:00〜17:00。
日曜および8月のバンクホリディは10:00〜18:00。
£4(800円弱)
セント・アーバンス・アビー駅からバスまたはタクシー

訪れたのは7月3日。
曇りがちの寒い日で、冷たい風が吹いていました。
イギリスに住む友人の知り合いの女性が、ロンドンから車で連れていってくれたので、モティスフォントの時のような不安材料はまったくなし。
ここには四季咲きのモダンローズも大量に植えられ、白と赤のつるバラがからまったパーゴラなどは、この時期でも結構見ごたえがありました。
バラの種類を見るならここをおいて他になし。なかにはかなり人工的な色合いの品種もあったりして、ここでひしめき合う3万本のバラに、人間たちのこの花をめぐるあくなき欲望を見る思いがしました。
庭のつくりは、イングリッシュガーデン的要素が少なく、日本でも各地に見られるバラのみで構成したいわゆる“バラ園”を、十何倍かにして著しく洗練させたものをご想像いただければと思います。

休憩は、小さなカフェテリアで可能。ティーやコーヒーとパン、素朴なケーキなどが主なメニュー。ロイヤルな雰囲気を期待しないこと。

拡大写真が見れます。

CotsWolds
Gardens

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